子どもの頃、「啓蟄(けいちつ)」の頃になると、祖父がいよいよ春だ、とよく言っていました。
まだまだ寒い時期だけれど、3月に入りいよいよ春になる、というワクワク感があり、
啓蟄という言葉もよく分からないけれど、なんだか良い響きだな、と思って、祖父の話を聞いていました。
でも、大人になった今、子どもたちから「啓蟄って何?」と聞かれたら困るので、
詳しく知っておきたいと思います。
啓蟄は二十四節気の一つです
啓蟄は、冬至、夏至、春分などを含む「二十四節気」の一つ。
昼と夜の長さが同じになり、だんだん昼が長くなっていく節目である「春分」の、一つ前の節です。
啓蟄の意味は、冬の間に土の中にこもっていた虫(啓蟄の「蟄」)が、春を予感して穴から這い出てくる(啓蟄の「啓」)、という意味。
2015年 平成27年は、3月6日が啓蟄の日となります。
ちなみに、実際に動物や虫が冬眠から覚めて動き出すのはもう少し後だそうです。
とはいえ、啓蟄は、春の「季語」にもなっているし、とても春らしさを感じさせる言葉です。
啓蟄の過ごし方
また、啓蟄の日に何か習慣や風習があるのかなと疑問に思って調べてみたのですが、
特に行事などは行われないようです。
二十四節気の一つである冬至にはかぼちゃを食べたりしますが、
啓蟄は何かを食べたり、お供えしたりというのは特に行われず、
もうそういう時期になったのか、と静かに春の訪れを感じとる日なのですね。
3月に入り、いよいよ啓蟄の日が近付いて来たら、
子どもたちにも、啓蟄の意味を教えてあげたいなと思います。
啓蟄とお雛様の関係
お雛様は早くしまわないと婚期が遅れるとか良縁に恵まれない、などと言われますが、これはあくまでも迷信です
3月3日が過ぎた乾燥した晴れの日に仕舞うのがいいと言われます
いつ出して、いつしまうとはっきり決まっていませんが、
「雨水の日に出して、啓蟄の日にしまう。」といわれています
雨水(うすい)の日とは、二十四節気の一つで雪がそろそろ雨に変わりますよ、という節目です。
2015年の場合は2月19日(例年2月19日頃)
雨水の日(2月19日)に出して、啓蟄の日(3月6日)にしまうと、3月3日の桃の節句を挟んでとてもいいタイミングですね